■□■クルルの物語■□■

ここでは、
クルル・カレルの物語』についてご紹介します。
※ここに長々と載せたそれは、
クルル
『フェレス・リンデ』『セレス・リンデ』と出会うまでのお話になります。
大体の部分が、本筋にはあまり絡んできません。
最後の部分が(ぶっちゃけ全体が;)なんとも中途半端な感じになってしまってますが;;
ともかく、そこから本筋のそれへと流れていくことになります。

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+外との交流を持たない種族。+
名のないその世界には大小様々、数多の大陸が存在しています。
そしてその大陸にはやはり、大小様々な規模の森が存在しています。
そして―そのほとんどの森の。その奥地には。
『エルフ』の集落が存在しています。

彼らは“ある理由”から、けしてその森から
一歩でも足を踏み出す事はありません。
・・・もっと言えば、彼らはけして。自分達以外の種族との関わりを
一切持とうとはしません。
また、同種族ではあっても。他のエルフとの交流というのはありません。
多くのエルフは、それは別におかしな事ではない
“普通”“自然”な事だと考えていますが。
中には、ごく少数ですが・・・そんなエルフの考え方・在り方に
疑問を持つ者もいるようです。


+クルル・カレル。+
世界に数多存在する大陸のうちの一つ
『アル・グラド』大陸。
ここにももちろん、『エルフ』達の暮らす森が各地に存在しています。
その中のひとつ―とある森の奥にあるエルフの集落の。
そこに暮らす12歳の少女、
『クルル・カレル』はとても。
代わり映えのしない毎日に退屈していました。

毎日、同じ場所で目覚め。同じ場所で眠りに着く。
毎日同じような景色を目にして。毎日同じような物を口にする。
同じ人物の顔を見て、言葉を交わす。同年代の相手とは遊んだりもする。
それは別に、彼女だけではない。他の誰にも同じようにある“普通”
“普通”なのだから、誰もそれに対して疑問などを持ったりはしていません。
けれどこの少女は―
クルル・カレルはある時。
そんな“普通”に対して疑問を感じてしまいました。
そして、その疑問は時間が経つ毎にどんどん大きくなっていきます。


+彼女は森の外に出たかった。+
「我々エルフは、古来より多種族との交流を一切の事持たずに今日まで来た」
「我々エルフは、誇り高き種族だ。太古の昔、創造神によって―」
「我々は他の種族とは違―」


「知らないよ。私はそんな事知らない知りたくない!
私は“外”に出たい。外に出て、いろんな物を見たり触れたり!
村のみんなじゃない誰かと!会ったり話したりしてみたい!」


クルルは、集落の大人達に何度も何度も
自分の想いを強く主張しますが。
当の大人達はそれを聞き入れてはくれません。それどころか、
クルルにとってはさほど興味のない、小難しい話はかり
これもまた何度も何度も聞かせてくれます。
大人達に話しても駄目だ、いつしかそう考えるようになった
クルル
集落(森)から飛び出そうと考え、周囲の目を盗んで何度も行動しますが・・・
そこは子供のする事。すぐに大人達に見つかり集落へ戻されてしまいます。

ある日もまた、いつもと同じように
森から出ようとして失敗し、大人達に集落へと連れ戻されてくる
クルル
それを・・・とても複雑な想いで見つめる一人の人物がいました。

+ハルノ・カレル。+
その人物は
『ハルノ・カレル』クルルの母親です。
彼女はエルフが持つその考え方・在り方に対して
疑問などを持っているわけではありませんが。
けれど
クルルの想いは理解できました。
「あの子がそうしたいというのなら・・・」
ハルノは娘の為に力になってあげたいと思っています。
が、同時に「やっぱりあの子を行かせたくはない」とも思います。
今まで一度も離れたことのないたった一人の愛娘が、
たとえ永遠にではないとしても。自分のもとを離れて・・・。
そう考えて
ハルノは、とても寂しい気持ちになるのです。
ハルノは日々とても想い、悩みます。
そうして、ある日。
ハルノは自分の気持ちに一つの答えを出します・・・。


+森の外へ。+
「え、お母さん・・・いいの・・・?」

ある日
クルルは、ハルノから告げられた言葉に驚きます。
ハルノは、自分が森の外へと出る為の手伝いをしてくれるというのです。
愛娘が離れた場所に行ってしまうのはとても寂しい。その気持ちは変わりませんが。
けれどそれ以上に、
ハルノクルルの笑顔が見たい。幸せであってほしい。
という気持ちが大きくなったのでした。

こうして、
クルルハルノの協力もあって。
ついに集落の外―森の外へとその足を踏み出す事になります。


+ハイ・エルフの王国。+
クルル
は森にいる時、よく足を運んだ場所がありました。
そこは丘のような場所で、その森で一番高く見晴らしが良い場所。
そこからは“森の外”を広く見渡すことができました。
クルルはよくここに来て、森の外の世界へと想いをはせていました。

そこから見える場所の中で、
クルルはひとつ。とても気になっていた場所がありました。
『フォレスタ・グレダ』―エルフの上級種族であると聞く『ハイ・エルフ』
暮らす王国があるという、とても巨大な森。
クルルは、一度でもいいからそのハイ・エルフの人達に会ってみたいと思っていました。
「エルフ同士でだって、暮らす森が違えばお互い接したりする事がないとか。
そんなだもの・・・ハイ・エルフっていう人達とはもっと。接する機会なんてないわ」


クルルは大人達から聞かされていました。
“エルフとハイ・エルフは、呼び名は違うが、違う種族というわけではない”と。
けれども、お互いに接したりする・した事はこれまでも、今現在も一切ないのだと。
その理由までは、聞かされてはいませんでしたが。
「理由は何でもいいけれど・・・。とにかく私は、その人達に会ってみたい」

『フォレスタ・グレダ』クルルのいた森とは、さほど離れてはいなくて。
クルルは特に労せずそこへと辿りつきます。
フォレスタ・グレダに足を踏み入れたクルルは、
自分のいた森とはまた違うその景色などに目を奪われます。
―そんな彼女を見つめる、複数の視線がある事に。彼女自身は気づきません。


+かくまってくれたその人物は。+
クルル
へ向けられた視線のそれは、『ハイ・エルフ』のものでした。
外からの進入者を排除せんと、ハイ・エルフ達は
クルルに手をかけようとします。
突然の事で驚きつつ、
クルルはそのハイ・エルフ達から逃げます・・・。
「どうしてこの人達は私を・・・!?」
クルルはひたすら疑問でしかありませんでしたが、追ってくるハイ・エルフ達は
丁寧に教えてはくれそうにありません。
「とにかく逃げなきゃ・・・!」

クルルは必死で『フォレスタ・グレダ』を逃げ回ります・・・。
走って、逃げて、走って、逃げて。
どれくらい逃げ回ったのか―体力の限界を感じつつも
クルルはとにかく走ります。
―と。

「君・・・こっち。こっちに来て早く!」

誰かが
クルルを呼びます。
(誰・・・?また・・・ハイ・エルフの人・・・!?)
声の主を一度は警戒する
クルルですが、けれどその声には悪意は感じられませんでした。
むしろ、何かとても暖かいような。そんな―
(・・・大丈夫、そんな気がする)
クルルは決意し、その声に従う事にします。

謎の声に導かれて。
クルルはどこか開けた場所へとたどり着きます。
そこには中央に巨大な大樹が、その周りにはとても綺麗な湖が広がっている場所。
周囲を見渡すと、そこかしこに様々な動植物が目にうつりました。
また、それら景色に目を奪われていると。
クルルは先ほどの“誰か”に声をかけられます。
その声の方向に振り向くと。そこには一人の少年が立っていました。

自分と同じ―とがった耳、透き通るような青い瞳。その少年は―エルフだとわかりました。
「あなたは・・・さっきのハイ・エルフの人達と・・・?」
一応警戒しながらそう少年に話しかける
クルルに、エルフの少年は優しく
「僕は・・・僕もハイ・エルフだけれど・・・。けど大丈夫だよ」
そう笑顔で
クルルに言いました。

その少年の名前は
『セレス・リンデ』
クルルはこの少年との出会いを経て、後に『フェレス・リンデ』という少女とも出会います。

そして―